うつ病の相談・治療
うつ病は、慢性的に気分が憂鬱になったり、何事に対してもやる気が出ない状態が長期間続く病気です。
精神症状、身体症状
ぼーっとすることが多くなり、口数が少なくなります。 学校や会社を休みがちになります。その他、集中力、運動神経、記憶力、自尊心の低下などがみられることがあります。 口渇、頭痛、手足の震え、動悸、息切れ、生理不順などがあります。
1.気分・感情の異常
症状の中心は病的な抑うつ気分です。悲しく憂うつであり、喜怒哀楽の感情が薄れ、ひどくなると無感動になります。生き生きとした感情が感じられず、いつも倦怠感を感じます。悲し気で活気がなく、意気消沈しており、涙ぐんだり大きなため息をつきます。朝か ら午前中は気分が沈み、夕方以降に軽快するmorning depressionは内因性うつ病の特徴ともいわれます。
2.意欲・行動の障害
行動量の低下と抑制がみられ、無気力で何もできません。おっくうで、表情、身振りは少なくなり、動作に動きが乏しくなります。日常生活すべてに影響するので、化粧をする、料理をするといったことはもちろん、掃除、洗濯、入浴、着替えすらままならなくなります。結果的に、登校や出勤ができないった状態に発展します。意志活動が停止すると、無言、無動、反応がなくなり、抑うつ性昏迷という状態にいたることがあります。
3.思考の異常
①思考過程:思考のテンポが遅くなり停滞します。考えやアイデアが浮かばず、判断力、決断力が低下します。
②思考内容:悲観的で自己評価が低下し、物事を悪いほうに解釈します。全てにおいて「どうでもいい」と感じていますが、一方で 自分の過去は後悔しており、未来には絶望しています。また、劣等感、自分を責める気持ちが強くなります。高齢者では貧困妄想や、体の不調となって表れることが多いです。
4.身体症状
自分や種族を守るための重要な機能が低下します
①睡眠障害:入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒などがみられ、特に朝早く目覚めてしまう睡眠障害はよく見られます
②食欲減退:消化機能も低下するので便秘、下痢がみられます。味覚の変化もみられ、「何を食べてもおいしくない」、「砂を噛んでいるみたい」と感じます。
③性欲減退:性欲が低下することがあります
④その他:口渇、動悸、息切れ、めまい、頭痛、生理不順、手足の震えなど様々な症状がみられます。
治療について
診察にて苦しみが理解されることにより、医師ー患者関係が構築されることが第一です。そこから、病状は改善することを理解し、ストレスの原因となっていることから離れること(休養)や、投薬などの補助を話し合い、危険からの回避の重要性を理解します。必要であればカウンセリングなどによる認知行動療法などを行います。また、性格や行動特性などから、今後の再発、再燃予防を行います。